不登校・引きこもりの子供は、心の創造性を逆に使っています―創造性を逆回転させるためには―
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2016年10月15日
- 読了時間: 3分
自分や環境を変える、心の創造性。
不登校や引きこもりの子供は、この創造性を逆に使っています。
そのために、不登校・引きこもりの状態から抜け出ることができないのです。
不登校や引きこもりの子供は、心の中にマイナスの思いを抱えています。
「自分はもうだめなんだ」
「誰も信用できない」
「自分には希望がない」
「将来はもうこのままなんだ」
など、マイナスの思いで心がいっぱいです。
そのマイナスの思いでいっぱいの心の創造性は、
子供の環境を創り出します。
外の世界に出たくとも、出られない、
何とか今の状態を変えたくとも、変えられない、
自分を自分で縛っているのです。
古来から「言霊」という考え方が日本にはありました。
口にした言葉が実現するという考え方です。
これなども心の創造性の一つでしょう。
心の創造性の怖いところは、
本人が表面では望んでいないことも、
それが実現してしまうところです。
子供の心の創造性が逆回転しているとき、
周囲の人、親などが子供に働きかけて、
学校に行かそうとしても、うまくはいきません。
その時、親の心の創造性が子供の環境を
創造しようとしているのですが、
子供の心の創造性の方が強く働いているのです。
ある人の環境については、
その人本人の心の創造性 > 周囲の人の創造性
という力関係が働くのです。
子供がその気になっていない時に、親がいくら学校に行かそうとしても、
できないのは、そういう力関係があるからです。
不登校や引きこもりの状態を変えるのは、
子供本人の心の創造性です。
周囲の人は、子供の創造性がプラスに働くよう支える形でしか、
アプローチできません。
私がカウンセリングを行うとき、
お母さんに、子供の心の状態をよく見ていただくよう勧めるのは、
あくまでも子供の心の創造性が主体だからです。
では、心の創造性によって不登校や引きこもりの状態を解決するには、
どうすればいいのでしょうか。
子供の心の創造性が逆に働いているのは、
心にマイナスの思いがあるからです。
そのマイナスの思いを吐き出し、なくしていく必要があります。
そのためには、子供との信頼関係を作り上げ、子供のマイナスの思いを
聞いてあげることです。
マイナスの思いを聞いてあげることで、
「聞いてもらえた」
と子供の心が軽くなります。
マイナスの思いを十分に取り去ったら、
次は「希望」です。
生きる希望や外に出る希望を、子供に持たせることで、
それまで逆回転していた心の創造性が、正しい方向に回転していきます。
注意すべきことは、マイナスの思いが残っている時に、
そうした希望を言われても、子供の心の創造性は動き出しません。
悲観的になっている時に、楽観的なことを言われても、
「そんなことがあるものか」
と反発されるだけです。
心の創造性を使って不登校・引きこもりを解決していくためには、
やはり子供の心の状態をきちんと見極め、
子供の心のペースに合った形で、
周囲の人が働きかけていく必要があります。
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