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不登校ブログその846.善悪の価値観や正義感などを教える情操教育は、10歳くらいまでに。

 いじめが学校で広がっている理由の一つには、善悪の価値観や正義感を子供たちに十分に伝えていないことが、挙げられるのではないでしょうか。


 善悪の価値観や正義感を伝える場としては、戦前は道徳を教える「修身科」が重視されていました。明治12年の教育令では、必修教科の最下位に置かれていましたが、翌年の改正教育令では最上位に位置づけされ、学校教育において最重点教科としての役割を担ってきました。


 しかし、敗戦によって、日本の軍国化の背景の一つに、教育勅語と、その教育勅語を学校教育において具体化する修身科にあるととらえられて、教育勅語は放棄され、修身科は道徳の時間になったものの、道徳はほとんど形骸化していきました。


 現代の教育で教えているものは、ほとんどが知識です。知識のみであり、「人としてどうあるべきか」という価値観は、ほぼ教えていません。何が善で、何が悪か、何が正しいのか、十分に教えていないのです。


 こうしたことを教える教育は、現代は「情操教育」と呼んでいます。情操教育は道徳のみではなく、宗教的な価値観や芸術性なども教える教育です。情操教育は、子供が幼い時に教えると効果が大きいと言われています。幼い時は、周囲のいろいろなものを吸収しようという時期であり、また考え方や価値観が固まっていないので、情操教育の効果は大きいのでしょう。情操教育は、頭も心も柔らかい時に行う方がいいということです。


 そのために、物心がついてきて、自我というものが明確になり始めた段階では、情操教育は効果が薄くなってしまいます。10、11歳以降は、自我が確立されてきますので、情操教育を受けても、心に浸透する度合いが、それ以前の年齢よりも低くなってしまうのです。


 できれば、10歳くらいまでに、情操教育を子供たちにしてあげて、善悪の価値観、正義感、さらには芸術性を高めてあげると、その後の人生にプラスになります。美しいものを求める生き方、他人との関わりにおいて、他人のことを配慮する心、悪を遠ざけ善を求める姿勢が個性としてしっかり身につき、それは人生の羅針盤となっていくでしょう。




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