不登校カウンセリングブログその1012.不登校の子供をほめる場合に、気をつけていただきたいこと。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年1月14日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年12月1日
「不登校の子供には、ほめてあげてください」ということが、一般的には言われています。不登校の子供は、「自分はダメだ」という自己否定感を抱いていて、その自己否定感を小さくしていくには、ほめるということが有効だということです。
確かに、ほめることは一般的に間違った対応ではないと思いますが、気をつけていただきたいことがあります。
まず、「ほめられるのが実はあまり好きではない」という子供がいます。普通はほめられるのはうれしいのですが、子供の個性によっては、あまり好きではない子供がいます。そういう子供にはあまりほめない方がいいのでしょう。
また、「とにかくほめよう」と、ささいなことや小さなことでほめすぎると、子供の側にとっては、それが嘘っぽく聞こえてしまいます。「とにかくほめておけばいい」というふうに、うわべだけほめる行為は、子供が見抜きます。特に、不登校の状況にある子供は感受性が高いので、親の心に嘘を感じ取ってしまうのです。心から「すごいな」と思っていないのにほめることは、子供の心に届かず、自己否定感が軽くなることは難しいです。
「ほめる」行為が、ほめる相手の心に届くには、相手のことをよく見ることと、多様な価値観が必要です。相手のことをよく見ていて、その実体にのっとった形でほめることは、そこに嘘がありませんので、相手の心に入りやすいのです。
多様な価値観とはどういうことでしょうか。ほめるということで多様な価値観を考えてみますと、例えば、勉強することを素晴らしいと考える価値観しかない人が、他人をほめる場合は、勉強する人だけになるでしょう。そこに、スポーツをすることを素晴らしいと考える価値観、他人のために頑張ることを素晴らしいと考える価値観、誠実に生きることを素晴らしいと考える価値観など、さまざまな価値観を持っていたら、いろいろな視点から相手の良さを見ることができますので、本当に「ほめるべきことだ」と考えることができるようになるでしょう。
「ほめる」といっても、それは口先だけで行ってよいものではなく、心から行う必要があり、そこが気をつけていただきたい点になります。
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