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不登校カウンセリングブログその1148.「前例のない時代」に突入。子供たちには、「自分で考えて判断する」ことと「真・善・美」の大切さを伝えてあげてください。

更新日:2022年10月22日


 今、「前例のない時代」、あるいは「正解のない時代」に突入していると、私は考えています。2019年末からコロナウイルスが全世界に蔓延し、今年の2月からはロシアがウクライナに侵攻し、国際政治の行く末も分からなくなってきていて、混とんとした時代になっているのです。


 戦後から、バブル崩壊までは、経済成長も「右肩上がり」の時代であり、そうした時代はその時点での延長線上で、物事を考えれば良かったのです。「明日は今日よりも右肩上がり」、「明後日は明日よりも右肩上がり」という時代は、今立っている時点から、未来を予測できました。そうした時代は、「前例が正解」の時代でもあったのです。前例を踏襲(とうしゅう)すれば、右肩上がりの動向に乗って、それが正解になりました。


 そのため、学校で「正解のある問題」を解くことのできる「学校秀才」が、社会に出ても活躍できる時代でもありました。社会に出てから直面する問題には、前例があり、それが答えになります。きちんと正解のある問題をうまく解くことのできる学校秀才が、社会に出ても活躍できたのです。


 しかし、バブル崩壊以降、そして特に2019年あたりから、前例のないことばかりです。コロナウイルスが蔓延している社会で、どう生きていくか、戦火が拡大しそうな国際社会で、どう生きていくか、前例はなく、正解もありません。


 こうした時代を生きていくために必要な力は、自分の頭で考えて判断し、行動する力です。自分で考えて判断して、自分で「これが正解だ」と答えを出し、その答えに向かって行動していく力です。こうした力があれば、前例がない時代でも、自分で「こちらが正しい」と方向を見つけて、進んでいくことができます。


 例えば、コロナウイルスで外食産業の多くがマイナスの影響を受けましたが、同業他社が業績を落とす中、成長したところもあるのです。いち早くデリバリーに切り替え、最高の利益を上げたところもあります。


 「自分で考えて判断し、行動する」力を得るには、既存の学校のカリキュラムを軽視することはできないと思います。既存の学校でのカリキュラム、すなわち、正解のある問題に取り組み、筋道立てて考えて正解を出すという過程を経ることで、論理的な思考力は身につくからです。情報収集能力も身につきます。そうしたカリキュラムの中で学ぶことは、これからも必要です。


 それに加えて、私は、「真・善・美」を学ぶ必要があると考えています。

 

真…嘘や偽りがなく、真実であること

善…良いこと、正しいこと

美…美しいこと、価値あること


 これら「真・善・美」は、哲学や宗教において挙げられる、最高の価値です。「真・善・美」は永久不変の価値であるとされています。


 なぜ、「真・善・美」を学ぶ必要があるのでしょうか。それは、前例がなく先の見えない時代において、正しいと思われる方向は、これら「真・善・美」の価値にのっとったものであるからです。「真・善・美」の価値観を学ぶことで、人や社会が進むべき、正しい方向を判断する価値基準を得ることになるからです。


 「真・善・美」は、人や社会が求める価値観です。一時的に、これらの価値観に反するものが、社会に広がることはあります。しかし、それがずっと残ることはなく、時間の流れとともに消え去っていきます。それは多くの人々が求めていないからです。多くの人に求められる価値観である「真・善・美」と、それにのっとったものこそが、時間の流れに耐えて残っていきます。


 こうした価値観を学ぶには、昔から残っている古典や名著を読むことです。これらは時間の流れに耐えて読み継がれているので、先ほどの「真・善・美」を含んでいるはずです。


 古典、名著は、インターネットで調べると、たくさん挙げられています。孔子の「論語」、プラトンの「ソクラテスの弁明」、デカルトの「方法序説」など、挙げればきりがありませんので、それらを解説したブログ等で興味が出たものから読んでいくと、すんなり入っていけると思います。


 これらを学ぶことで、いわゆる「教養」が身につきます。時間はかかるでしょう。それら名著を読んで、自分で吸収し、血肉とするまでには、数年単位で時間がかかります。また、一生続けていくべきことでもあります。


 しかし、続けていけば、必ず身につきます。自分の価値基準や判断基準の中に、自然に取り入れていくはずです。それが、先の見えない、前例のない社会で生きていく力となっていきます。









 



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