ご家庭では、「勉強しなさい」と子供たちを導くのも大事ですが、勉強をする意味や目的も、子供たちに伝えてください。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2020年12月28日
- 読了時間: 3分
勉強する意味や目的とは何でしょうか?
いい学校に行くためでしょうか。いい学校に入って、いい会社に入って、よい人生を生きるためでしょうか。
そういう生き方が成立した時代はありました。1990年ぐらいまで、すなわちバブル崩壊前後までは、そういう生き方が通用していました。いい会社に入ったら、あとはその会社で安定した人生を送れる時代でした。
しかし、バブル崩壊以降、大きな会社であってもなくなる可能性が出てきました。つぶれないだろうと思われていた銀行も何行かなくなりました。日本のお家芸である家電も、海外の企業から買収されるところも出てきました。
私は、とある、そこそこ大きな商社に6年ぐらい勤務していましたが、退社後すぐに吸収され、今から7,8年前に東京は日本橋に行ったときに、日本橋にあった本社ビルがちょうと取り壊されているところで、諸行無常を感じました。
ともかく、大きな会社であっても、そこが定年退職まで存在していることは誰にも分からない時代となっています。そうなると、一生懸命勉強して、いい学校に入り、いい会社に入ったのに、その会社がなくなってしまった、ということは普通にあることです。同時に、勉強する意味や目的が、あいまいになってきています。勉強する意味や目的を、もう一度問い直し、子供たちに伝えてあげるべき時代となっているのでしょう。
話は変わりますが、毎年たくさんの俳優や女優が誕生しています。若く、見た目もきれいで、演技もうまい俳優・女優が表舞台に出てきて、国内で広く知られるようになります。そんな俳優・女優でも、不思議と消えていく人と生き残っていく人に分かれていきます。この差はどこにあるのでしょうか。
上がり下がりの激しい芸能界では、運という要素も大きいとは思うのですが、私は、その人が学び続けている、勉強し続けているかどうかに、差があるのではないかと推測しています。
俳優・女優は、本当にいろいろな役の演技をしなければなりません。ある時は、冷静で理知的な外科医の役をやり、また別の時は、おっちょこちょいでユーモアあふれる人の役をやることがあるでしょう。
そうなると、常にいろいろな人のことを学び続けなくてはなりません。勉強し続けることで、いろいろな役の演技が可能となります。その結果、年齢を重ねても、名俳優・名女優として生き残ることができます。
先ほどの外科医の例で言えば、本当の外科医はこういう時、どのような行動をとるのかということを学び、あるいは手術の詳細な知識を学ぶことで、演技が本物に近づいていきます。
勉強することは、そういう魔法のような効果があります。今の自分とは違う人間に変わることができるのです。それが勉強の効果です。今の自分とは違う人間に変わっていけば、どうなるでしょうか。それは、社会で活動できる場所を確保し、広げることができます。例えば、あなたがファイナンシャルプランナーになるための勉強をして、その資格を取得したら、ファイナンシャルプランナーとしての活動を行うことができ、社会に役立つことができます。医者としての勉強をすれば、医者として活動できるようになるでしょう。
勉強の意味・目的とは、自分とは違う人間になり、そうすることで社会において活動できる場を確保し、広げていくことだと言えるでしょう。
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