不登校ブログその782.悲しみや苦しみを越えて―不登校のお母様たちが、状況を変えるために越えるべき心のハードル―
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年5月27日
- 読了時間: 3分
特に、わが子が不登校直後の、お母様たちの悲しみや苦しみは、とても大きいです。カウンセリングで直接お話をお聞きしたり、SNS等での書き込みを拝見していて、もしかしたら子供自身よりも、不登校の状況に対する悲しみや苦しみは大きい方もいらっしゃるのではないかと、思ってしまいます。
お母様がご自身のことで、悲しんだり苦しんだりする以上に、わが子のことで悲しみ、苦しんでおられると、私は感じています。変われるものなら変わってあげたい、そう思っておられるお母様もいらっしゃるでしょう。
不登校の状況における、お母様の悲しみや苦しみは、大きく二つに分けられると感じています。一つが、先ほどのわが子に対するものであり、もう一つがご自身に対するものです。
不登校の状況を変えていくには、お母様の悲しみや苦しみを乗り越えていく必要があります。大変、難しいことだとは思いますが、お母様がご自身の心の中に、強い悲しみや苦しみを抱えておられると、その心から発される言葉にも悲しみや苦しみが反映されてしまって、わが子を言葉で元気づけるということが難しくなってしまうからです。
お母様の言葉によって、子供を元気づけるには、先ほどの二つの悲しみや苦しみを乗り越える必要がありますが、わが子に対する悲しみや苦しみを乗り越えるのは、特に難しいでしょう。不登校の状況が本格的に変わるか、不登校に対する認識を変えなければ、そうした悲しみや苦しみを乗り越えられないからです。
そこでまず、お母様ご自身に対する、悲しみや苦しみから乗り越える方が「比較的」容易だと思います。不登校をきっかけにした、お母様ご自身の悲しみや苦しみとは、
・自分は子育てに失敗した
・自分は毒親だ
という内容になるのではないでしょうか。
おそらく、ご自身の子育てに対して、外部からいろいろな批判や非難の言葉を、投げかけられてきたと思います。実際のところ、そういう批判や非難は、不登校のことをよく知らない人が投げかけているものです。不登校のことをよく知っている人であれば、不登校が必ずしも子育ての失敗で起こるものではないことを認識しているはずです。また、不登校によってどれだけお母様が心の中に、悲しみや苦しみを抱えているか、知っているはずです。とうてい、お母様に批判や非難の言葉を投げかけることはできないです。
そういう「外野」の言葉には耳を貸さず、また不登校がさまざまな要因で起こることを知っていただきたいと思います。そうすれば、お母様ご自身が、決して子育てに失敗したわけではないと考えることができます。そして、ご自身に対する悲しみや苦しみを、乗り越えるきっかけになるのではないかと思います。
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