不登校ブログその807.不登校は、家庭や子育ての問題というよりも、多様化に対応できていない教育制度の問題では?
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年6月21日
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わが子が不登校になって、多くのお母様たちが「自分の子育てが悪かったから」と悩み、落ち込んでおられるのではないでしょうか。他の子は学校に行っているのに、自分の子は行けていない、だから自分の子育てに何か問題があって、こうなっていると考えておられるでしょう。
日本国内で、不登校になっている子は18万人以上です。もし、子育てに問題があって不登校が発生しているとして、こんなに多くの親御さんたちの子育てに、問題があるというのでしょうか。信じがたいことです。
現代の教育制度の形は、1873年(明治6年)にある程度、整いました。今から150年近く前です。それから日本は豊かになっていきました。特に、昭和後半から平成、令和と、景気は良くない時期はあったものの、基本的には豊かになっていきました。
豊かになったら、進むのが多様化です。例えば、貧しい時代は、お腹を満たすことができたら、どういう食べ物でも満足していましたが、豊かになればそれだけでは満足できず、食べたいものに対する嗜好が多様になります。中華が食べたい者、洋風料理が食べたい者、和風が食べたい者、さまざまです。
子供たちも、多様化していきます。昔は、広場などで一緒に遊んでいた子供たちが、ある子は少人数で家でゲームなどをして遊び、ある子は好きなことを見つけてお稽古ごとに熱中し、という具合に、多様化していきます。
子供たちは多様化する一方で、150年近く前に作られた教育制度は、相変わらずの集団教育です。子供たちの多様化に対応できていないのです。集団で過ごし、勉強し、生活するという状況の中になじめない子は、多様化の中でどうしても出てくるのですが、そうした子がいることを教育制度は前提としておらず、不登校はどうしても発生してしまうのです。
日本の発展は、教育の効果が大きいと思うのですが、そろそろ、あちこち変えないといけない時期に来ているのでしょう。不登校が増加している状況では、そのことを強く感じます。
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