不登校ブログその810.不登校という状況になりやすい、日本の義務教育事情。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年6月24日
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日本の教育制度は、1873年(明治6年)に土台ができました。学制が施行され、全国を学区に分けてそれぞれ小学校、中学校、大学校を設置し、身分や性別にかかわりなく国民すべてが教育を受けることを目標としました。それから150年近く、日本の教育制度はほとんどそのままです。日本発展の原動力になりましたが、課題もあります。
その一つが、不登校の増加です。現在は日本全国で不登校の状況にある子供は18万人にもなっています。海外でも不登校の子はいますが、日本が群を抜いて多くの子が、不登校になっています。これには、日本の教育制度が関わっていると考えられます。
決められた一か所の学校に通って学ぶことが求められ、他の場所で学ぶという選択肢がほとんどないのは、日本の義務教育制度の特徴です。海外であれば、それ以外の場所で学ぶことが選択肢として存在しています。
自宅で学習する「ホームスクーリング」が認められている国があります。アメリカやイギリスなどは、定められた条件にのっとっていたら、ホームスクーリングが認められていて、公教育で十分な教育は難しいと判断したり、家でやる方が子供に合った教育が可能だと判断したりした場合、ホームスクーリングを選択することが可能です。
少人数学級を選択することが可能な国もあります。週に3日は通常学級に通い、週に2日は少人数学級に通うという形で子供が通学し、自分に合ったスタイルで学ぶことができるのがフィンランドの制度です。集団での授業が苦手、というような子には、不登校になりにくい選択肢でしょう。
オランダの場合は、複数の学校に通うことが可能です。週に3日はA学校、残り2日はB学校という形で通うという選択肢をとることもできます。
日本のような教育事情では、通うべき学校が合わないと、それ以外の選択がほとんどないので、我慢してそこに通い続けるか、あるいは不登校になるか、ということになってしまいます。海外と日本とでは、単純に比較することはできません。移民の数や国民性の違いもあるでしょう。
ただ、日本の場合、不登校になる子が増えているということは事実であり、その背景には義務教育事情があると考えられますので、他の選択肢も可能にするよう、教育を変えることを検討すべきでしょう。
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