不登校ブログその812.登校刺激を行う前に、子供の心の中にある悩みや苦しみをよく見て、それらを小さくしてあげてください。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年6月26日
- 読了時間: 2分
ここでの「登校刺激」は、「学校に戻るのはどうだろうか」「通信制高校への進学を考えてみたら」というように、復学や進学のアドバイスを行うことと定義します。
一日も早く、不登校の状況から外の世界に戻ってほしいと願うのは、愛情ゆえの親心でしょう。登校刺激をしたくなるのは、よくわかります。
ただ、登校刺激をするには、タイミングが重要です。子供が我慢して学校に行き続け、エネルギー切れを起こして不登校になった直後や、あるいはエネルギーがたまってはきたものの、まだ外の世界に対して関心を持っていない時に、登校刺激をしてしまうと、たいていは無視されるか、拒否されます。最悪の場合、親子のコミュニケーションが途絶えてしまうこともありますので、親の純粋な愛情からのものであっても、登校刺激をやってはいけないタイミングがあることを、ご注意ください。
そしてもう一点、登校刺激をする際に、ご注意いただきたい点があります。それは、登校刺激する前に、子供の心の中にある、悩みや苦しみや、疑問をよく見て、それらを小さくするための言葉をかけてあげるという点です。不登校になっている場合、その大部分において、子供たちは心の中に、何らかの悩みや苦しみ、疑問を抱いています。
「学校に行けない自分はダメだ」「これから先、生きていても希望はない」「勉強するのはどうしてなのか。何のための勉強するのか」「友達とうまくやっていけない」という悩み、苦しみ、疑問を心の中に抱えていて、そのために不登校の状況に自分を置いているのです。不登校の状況を変えて、復学や進学を考えられるようになるには、それらの悩み、苦しみ、疑問を小さくしていく必要があります。
そのためには、例えば、「学校に行けない自分はダメだ」という苦しみであれば、その苦しみを小さくしていくために、「学校に行けなくともダメではない」ということを、その理由も合わせてきちんと伝えてあげるべきです。
不登校の子の多くは思春期の中にあります。そのため、悩みや苦しみや疑問は、大人でも答えにくいものがあります。子供の抱えている悩み、苦しみ、疑問にどこまで寄り添い、どこまで答えられるかが問われます。
登校刺激は、それらを小さくして、子供たちが外の世界に関心を持ち始めた時に、行うべきでしょう。
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