不登校ブログその819.不登校の子を見守る段階で、見守ること以外にやれること。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年7月3日
- 読了時間: 3分
不登校直後の、エネルギーがもうゼロになってしまっているような場合、子供の中には、親とのコミュニケーションさえも拒否することがあります。疲れ果ててしまっていて、一人静かに過ごして、エネルギーの回復を図ろうとしているのでしょう。
このような場合、親としては、見守ることしかできません。コミュニケーションが取れないのですから、やれることは見守ることです。「見守る」とは、子供に対して直接何かをやるわけではありません。コミュニケーションが取れないので、直接的な行動はできません。ただ、放置するわけでもありません。放置は、子供に対して関心を持たないわけですが、見守る状況では、関心を持っています。子供に対して意識を向けてはいます。そうしながら、直接的な働きかけをしないのが見守る状況です。
では、見守る段階で、見守ること以外に何か、やれることはないのでしょうか。そのやれることについて、次の通り挙げたいと思います。
1 子供が抱えている悩みや苦しみや疑問をつかむ
不登校の子供たちは、すべてではありませんが、何らかの悩みや苦しみ、疑問を抱えています。そういうものがなく、何となくやる気がないという子もいますが、一般的にはそうしたものを抱えています。
そのような悩み・苦しみ・疑問を小さくすることが、不登校の状況を変えるために必要なことです。見守る段階が過ぎたら、子供に積極的にコミュニケーションをしていきますが、その目的は、子供が抱えているそうした思いを小さくしていくことです。子供にとって適切なコミュニケーションは、そうした思いが小さくなるような内容のコミュニケーションであり、そのためには、どのようなことで悩み、苦しみ、疑問を抱いているか、把握しておく必要があります。
2 お母様が、ご自身の心をできるだけ平静にする
わが子が不登校で苦しんでいる状況は、お母様にとっても苦しい状況でしょう。心が揺れてしまうのは仕方がないですが、その揺れた心のままでわが子と接すると、その心の影響を受けてしまって、子供の心がますます揺れてしまいます。
難しいことですが、本格的に子供にコミュニケーションをとる前の段階で、ご自身の心をできるだけ平静にするようお勧めしています。心を平静にすることは、最初は難しいかもしれませんが、慣れていきます。
平静な心の状態にできるようになると、コミュニケーションをとる時、そのような心から出てくる言葉は、子供にとっていい影響を与えます。
3 暗い気持ちではなく、明るい気持ちで家事をする
不登校直後、お母様の心も揺れるでしょうし、暗い気持ちになりがちでしょう。そういう状態では難しいことだと思いますが、可能な範囲で、徐々に明るい気持ちで家事をするように努めてください。部屋にこもりっきりの子供に、そうした明るい雰囲気が伝わるようで、お母様が気持ちを切り替えたら、それのことに気づいて、子供が部屋から出てきたということがあります。
見守る段階では、何か具体的にやれることがないように思えるかもしれません。ただ、やれることはありますので、その段階から、積極的にコミュニケーションをとれるようになった段階に備えていってください。
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