不登校ブログその850.学校で情操教育を取り入れて、不登校を減少させる可能性。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年8月3日
- 読了時間: 3分
現代の教育は、知識をほぼ100%、教えている「知識教育」です。知識教育それ自体、悪いことではありません。というよりも、知識という土台があっていろいろなことを考えることができますので、知識を教えることで考える力が高くなり、考える範囲も広がります。そうしたことは、生きていく上でプラスになります。
ただ、知識教育だけでは、生きていく上で足りないと言わざるをえません。「情操教育」もまた、生きていく上で必要だからです。
前回のブログで、情操教育について取り上げました。情操教育とは、自分で考える力や感じ方などを形成するために必要な「心」を育てる教育のことです。次の4つに分類されます。
1 美的情操教育
芸術や美に触れ、感動する心を養う教育です。
2 道徳的情操教育
「悪いことはしてはいけない」「困っている人を助けたい」という善悪の心が道徳的情操です。その情操を育む教育です。
3 科学的情操教育
科学的情操とは、「なぜ?」「どうして?」と子供たちが感じる気持ちのことです。その気持ちを育む教育です。
4 宗教的情操教育
自分や他人の命を学び、命の尊さを学ぶ教育です。
学校教育でこれらの情操教育を取り入れ、子供たちの心を養うことで、現在増えている不登校を、ある程度減らすことができるのではないかと考えています。
不登校の子供たちの多くが感じているのは、たくさんの同級生の中にいることに対する、気づまり感です。いじめを受けているとか、何か人間関係が悪くなっているとか、そういうわけではないのですが、同級生の中にいると気づかれしてくるのです。
理由は様々だと思いますが、一つには、同級生の言動がやや、他者への思いやりに欠けているように感じられ、その言動が自分に直接向かってくるわけではないけれども、間接的にさらされて疲れてしまう、ということがあるのでしょう。
しかし、道徳的情操教育を行うことで、他人に対する言動がもっと柔らかいものになり、不登校の子供たちが感じているような、とげとげしたものがなくなっていくでしょう。その結果、たくさんの同級生の中にいてもそれほど疲れなくなり、不登校が減っていくことが期待できます。
もう一つは、「宗教的情操教育」によって、いったい何のために生きているのかという疑問を抱いている子供たちに、生きる目的を明確にして、その結果、不登校を減らせる可能性があります。
不登校の子供は、物事を深く考える傾向があります。そのため、「いったい何のために生きているのか」という疑問を抱いていることがあります。その疑問に対して明確な答えを出す場は、現代の教育にはほとんどありません。その疑問を抱えながら学校に行き、「何のために勉強しているのか」「何のために学校に行くのか」という疑問も抱くようになって、不登校になることがあります。
しかし、宗教的情操教育は、そうした根本的な疑問に答えるものですので、やはり不登校は減っていくと考えられるのです。
情操教育は、現代の教育に足りないものをおぎない、不登校を減らす可能性があると、私は考えています。
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