不登校ブログその878.勉強は「やらされるもの」「面白くないもの」なのでしょうか。勉強の面白さを、不登校の子供たちに伝えるために。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年8月31日
- 読了時間: 3分
「勉強すること」が、不登校の状況から脱出するための、大きなカギになるのでしょう。ただ、長い間勉強することから離れてしまっていて、分からないところも積みあがってしまっている、場合によってはもともと勉強が嫌いな不登校の子供が、勉強に手を付けるのはかなり難しいことでしょう。不登校の状況から脱出するためのハードルの一つが、「勉強」です。
勉強が好きで、面白いと感じているのでしたら、分からないところが積みあがっていても、元気が出てきたら「勉強しよう」という思いになるのでしょうが、勉強嫌いで、勉強が面白くないと感じていたら、勉強にはなかなか手を付けようとはしないでしょう。
そこで、勉強嫌いの、不登校の子供たちには、勉強の面白さを伝えていき、勉強に取り組む意欲が持てるようにしていけば、不登校脱出のハードルを比較的楽に、超えることができます。
勉強の面白さ。社会的な、大きな視点で言うと、勉強の面白さとは、それによって社会が発展してきた、という点です。
錬金術という言葉があります。「鋼の錬金術師」という漫画がありますので、その漫画の方が知られているかもしれませんが、金以外の物質を金にしようということを、真面目に研究した学問です。中には、インチキやペテン師もいましたが、その錬金術から化学が生まれ、医学も発達しました。錬金術は成功しなかったのですが、実験や思考を繰り返すことによって、そうした分野の学問が発達し、現代の化学産業や医学につながっているのです。
今、不登校の子供がゲームやスマホに熱中しているとしたら、電池の発明に大きく貢献した、18世紀の医師・物理学者のルイージ・ガルヴァーニのことを覚えていただきたいと思います。
ガルバーニは、カエルの解剖をしていて、固定用の金具とメスをそれぞれカエルの足に刺したところ、カエルの足がけいれんしたことを発見しました。ガルバーニは電気がカエルの足の中で発生していると考え、研究を進めていきました。それに対してアレッサンドロ・ボルタは、二つの異なる金属を通して電気が流れたと主張し、電池を発明したのです。
これも、ガルバーニやボルタら科学者が、勉強を重ねて結果、電池の発明へとつながり、200年後の現代は、電気産業は一大産業として大発展しているのです。
現代の科学・化学・医学などの学問と産業はすべて、昔の人が勉強を重ねてきた結果、誕生し、発展してきたものです。隠された真理を発見すること、発見された真理を応用することは、勉強の結果です。誰も彼もが、心理の発見や応用をするわけではないでしょう。ただ、そういう面白さが勉強にはあり、テストのためとか、入試のためとか、学歴のためとかであれば、勉強の持っている本質的な意味や目的は感じ取れません。
そういう勉強の面白さを、「勉強なんて面白くない」と思い込んでしまっている不登校の子供たちに、伝えていただきたいと思います。
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