子供の人生は子供のもの、親のものではありません。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2019年12月20日
- 読了時間: 2分
一般的に、親が「規範的」であると、子供が不登校や引きこもりになる傾向があるということが言われています。「規範的」とは、「こうあるべき」という考え方が強いということです。
親が規範的であることは、一概に悪いことではないでしょう。人間は自由であるとはいっても、やってはいけないことはあります。善悪とか正義感とかの面では、親は規範的である方が、子供は善悪の価値観や正義感を身につけやすくなります。
そうした面だけではなく、人に迷惑をかけてはいけないなどのように、道徳的な面においても、親はある程度、規範的である方が、子供は人生の指針を得やすくなります。
しかし、進学や就職のような、子供の人生を決める面においては、親は規範的な部分を強くしない方がいいと、私は個人的に考えています。「〇〇大学に行きなさい!」「安定した人生がいいから、公務員になりなさい!」というような規範は、親が、子供の人生を、自分のものにするようなものです。
このような進学・就職は、子供が決めるべきです。親は、子供の「こうしたい」という方向にアドバイスするのにとどめるべきです。あるいは、「こうしたい」という方向がまったく定まっていない場合は、子供が方向を定められるようアドバイスするのにとどめるべきです。
進学や就職において、親が「こうしなさい」と規範的に考えている場合、たいていは親が何らかの価値観を持っていて、それにそうよう子供に強制していることが多いのです。その親の価値観に子供が従わなければならない道理はありません。人生において、いかなる価値観を重視するかは、その人に任させられていて、他人から強制されるべきものではないのです。
もし、親が、自分の価値観を子供に押し付けて、進学や就職を親が決めてしまったら、子供は反発するか、表面上は親に従いながらも、子供の気づかない心の奥底で不満がたまっていくことになります。それがある時に噴出して、親を恨んだり、人生を積極的に生きることを放棄したりすることになります。
子供の人生は子供のものであり、親のものではありません。いわゆる、子供の自主性を尊重して、子供が決める権利を認めるべきでしょう。
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