不登校カウンセリングブログその1114.親の愛は、不登校を解決します。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年4月25日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年10月22日

私は、不登校を解決するために、「愛情を与えてください」という類のことをアドバイスすることはありません。子供に愛情を与えていない親は、ごく一部を除いてほとんどありません。わが子が不登校になり、こうしていろいろと情報と知識を集めて、「どうすれば不登校の状況から脱出させてあげられるだろうか」と努力している親御さんに、子供への愛情がないはずはないです。
では、今回のブログのテーマ「親の愛は、不登校を解決します」とは、どういうことなのでしょうか。どういうことを意味しているのでしょうか。
不登校の子供に限らないことですが、子供への親の愛情は、なかなか報われないです。時に、父の日や母の日などに、「お父さん、ありがとう」「お母さん、ありがとう」という感謝の言葉を聞くくらいで、子供が親に対して感謝してくれることはあまりないでしょう。ほとんどの場合、親からしてもらうことを当たり前のように感じています。
そんな子供を前にして、親は時々、空しく感じることがあるかもしれません。いろいろと子供の世話をし、病気になったら心配をし、そして不登校になったら心を痛めて、どうしたらいいだろうかと一生懸命に考えているのに、感謝どころか、時に苦しい思いを親にぶつけてくるような子供。親は神様ではありませんから、そういう子供を目の前にして、「自分は何をやっているのかな」という気持ちになることもあるでしょう。
しかし、そういう子供たちも成長し、大人になっていきます。大人になり、社会に出ていって、親元を離れた時や、年老いた親が倒れた時、結婚して子供を持ち親になった時、「親から愛されていたんだ。いろいろなものをもらっていたんだ」ということをしみじみ、感じます。本当に、親孝行したいと考えるようになるのは、だいぶ年齢を重ねたころではないでしょうか。「親孝行、したいときに、親はなし」という川柳がありますが、それだけ、親の愛情に気づくのが遅いということを、表現しているのだと思います。
結局、親の愛は、それに子供が気づくのに時間はかかりますが、きちんと子供に届くのです。そして、子供は親の愛に対して感謝し、お返しをしたいと思うようになるのです。そういう意味では、親の愛は、きちんと「仕事をする」のです。
それまでは本当に、親の愛は子供に与えきりです。「ギブアンドテイク」という言葉にならうと、「ギブアンドギブ」になります。ひたすら与えきりです。
不登校の子供に対しての愛もまた、そうです。ひたすら与えきりです。与えたからと言って、それがすぐに結果につながるわけではありません。むしろ逆になることがあるでしょう。苦しい気持ちを、甘えている親に対してぶつけてくることもあります。そういう子供に対して、「この状況から脱出するよう、支えてあげたい」と願い続ける原動力として、親の愛が必要でしょう。愛がなければ、何カ月も何年も、そういうことは続けることができません。
そんな親の愛が、一つの形で実を結ぶ時が来ます。子供が不登校の状況から脱出していく時です。親にとって、それほど喜びを感じる時はないと思います。やっと、親の愛が報われたような気持ちになるでしょう。
不登校の解決には、親の愛情だけあればいいわけではありません。その愛を効率よく、子供に届けるために、不登校の状況特有のコミュニケーション方法があります。そういう方法を知って実行する必要があります。
ただ、親の愛情が、不登校を解決しようという原動力となります。そして、親の思いを子供の心に届かせる力となります。そういう意味で、親の愛情が不登校を解決するのだと思うのです。
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