不登校カウンセリングブログその1138. 不登校の子供たちの中に、美しさを見出していますか―「自分はダメだ」と自己否定感を抱いている子供たちへの視点―
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年5月20日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年10月22日

おそらく、不登校の子供たちの大部分が、「自分はダメだ」という自己否定感を抱いています。不登校の状況を変え、解決するためのポイントの一つが、この自己否定感を消していくことです。
不登校の解決を望む親御さんは、子供たちが抱いている自己否定感が小さくなるよう、子供たちにコミュニケーションしていく必要があります。コミュニケーションの中で、子供が抱いている自己否定感が小さくなるような言葉をかけていくことになりますが、その際、親御さんに求められることがあります。それは、一つの質問の形になります。
不登校のわが子をどう見ておられますか。
わが子が不登校になることは、親としては足元が崩れる思いがする出来事でしょう。普通の子ができることを、自分の子供はできないということは、「子育てに失敗した」と感じてしまわれるかもしれません。そのようなお気持ちになるのは、一生懸命に子育てをしてこられたからでしょう。
しかし、わが子が不登校になったからということで、わが子の可能性や人間性を否定してしまうようなことがあると、不登校の子供が自己肯定感を高めるきっかけが小さくなってしまいます。子供が自分のことを「ダメだ」と否定し、そばにいる親御さんも「ダメだ」と否定してしまったら、果たして誰が子供のことを肯定してくれるのでしょうか。
不登校の状況にある子供は、通常の心理状態ではないです。自己否定感や将来への不安、焦りなどを抱えています。そのために、時にはそばにいる親にきつい言葉を吐いてくることもあります。
そんなわが子に対して、親御さんも、常に愛情深い目で見ることが難しいことはわかります。「本当にもう!なんて子なの!」と思ってしまうことがあるのも、わかります。
しかし、子供たちの自己否定感を消していくことを望んでおられるのでしたら、そのような視点ではなく、子供たちの中に美しさを見出す視点を持っていただきたいのです。子供はみな、磨けば輝く美しさを持っています。ある時点で、それをどこまで輝かせるかは、その子供の努力や生きざまによります。ただ、今の時点でまったく輝いていなくとも、ダイヤの原石としての美しさは持っています。
子供自身は、その美しさを見失っています。友達や先生など、子供の周囲にいた人も、美しさを認めていないでしょう。もう親しか、子供の中にある美しさを見出すことができないのです。いわば、親が最後の砦なのです。
子供の現状は関係ありません。現在どうなのかは、関係ありません。そのような見方で、子供を評価するのは、世間だけでけっこうです。子供のことを信じ切ることができるのは、親だけです。子供の中に、美しさがあることを信じ、見出そうとする親であればこそ、子供の自己否定感を消していくことができると思うのです。
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