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不登校カウンセリングブログその1145.高校進学をきっかけにして不登校の状況から脱出する場合の、学校の選択肢―結果が出てみないと分からない面もあります―

更新日:2022年10月22日




 できれば進学校に行きたい、行ってもらいたいけれども、進学校に通うプレッシャーから、再び不登校になることはないだろうか、通信制高校に通った方がいいのではないか、通信制高校に通うとして、通学する頻度をどうすればいいか等、考えるポイント、悩むポイントはたくさんあります。


 一番、考慮すべきポイントは、やはり子供の意思でしょう。子供がどうしたいか、どういう学校に行きたいか、そこを尊重してあげるべきではあると思います。


 ただ、それですんなりいけばいいのですが、そうでないことが往々にしてあります。それは、子供が自分自身のことを十分に客観視できておらず、かなり難しそうであったり、不可能でありそうな選択をしようということがあるのです。


 体力が落ちていて、とても週5日、通い続けることができなさそうであるのにもかかわらず、通信制高校ではなく全日制高校を選ぼうとしているとか、学校の授業についていくのがギリギリであるのに、偏差値の高い進学校を選ぼうとしているとか、そのような選択です。


 こういう場合は、実現可能性という視点で、親から助言することが必要でしょう。進学するために考慮する、第二のポイントです。


 つまり、子供の意思を尊重しつつ、その意思が本当に子供に実現可能であるかどうか、親が助言するという形が、進学校を選択する際のポイントということになります。


 ここのバランスの兼ね合いは難しいです。子供の意思を尊重したいのは、すべての親の思いでしょう。そう思いつつも、現実にその意思が実現可能かどうか、冷静に判断しなければならないのも、親の思いです。


 このバランスについては、答えはありません。親子の関係、子供の個性や学力、学校等、さまざまな要素を考慮し、子供と親とで話し合うのが、答えを出すための筋道になります。


 そうして、出した答えが、本当にうまくいくかどうかは分かりません。「絶対に頑張れる!」という子供の意思を尊重して、通信制高校ではなく全日制高校、普通の高校ではなく進学校を選び、再び学校に行けなくなったケースはたくさんあります。結果がどうなるかは、本当に分からないのです。


 しかし、一つ言えることはあります。たとえ、結果が出ず、再び不登校になったとしても、そこからまた、再出発することはできます。中学までの義務教育と異なり、高校では出席日数の関係で、留年がありえます。不登校でも基本的に、上の学年に上がれ、卒業できる義務教育とは違いますので、進学の選択を間違った場合の結果は、シビアなものになります。それでも、再出発は可能です。


 生きていて、先のことは分かりません。誰にも分かりません。その時々に、最善と思われる選択をするほかありません。そして、思ったような結果が得られないことも、あります。それでも、その結果を受け止めて、また再出発しようと、その状況でできることからやり始め、歩むことをやめなければ、必ずどこかに到達します。


 そして、時間がたった時に、「あの時の選択は失敗のように思ったけれども、時間がたってみると、実は正解だった。あの時の失敗によって、いろいろ得られるものがあった」と、振り返る時がくるはずです。


 そこが、生きていて面白いところです。「人生は、あざなえる縄のごとし」という言葉があります。幸と不幸がよりあわせた縄のように交互に起きるのが人生だ、ということです。たとえ、一生懸命考えて選択しても、先の分からないことですので、いい結果が出なくとも、それで終わりとは考えない方がいいのでしょう。まだまだ、子供の未来は長いのですから、いくらでも努力のしようもあり、取り返しもつきます。








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