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不登校カウンセリングブログその1151.やはり、不登校の子供の精神性は高いと思うのです。

更新日:2022年10月22日


 本当に最近の話なのですが、ある喫茶店に立ち寄った時のことです。その喫茶店は「読書カフェ」で、とある一軒家の中にカフェスペースがあり、たくさんの本が並んでいて、コーヒーを飲みながらゆっくり読書ができるという喫茶店です。その喫茶店は、NPOが経営していて、そのNPOの代表の女性が、喫茶部門を切り盛りしていました。


 他に誰もお客さんはいない時間帯だったようで、小一時間ぐらいゆっくりして、会計の時に、その代表の女性の方としばらくお話ししました。NPOの活動内容を詳しくお聞きすると、週に何度か、経済的に厳しいご家庭の子供のために、「子ども食堂」をなさっていて、またその喫茶店は、時間帯と曜日によっては、不登校の子供が安心してくつろげるスペースにもなるということでした。


 そのお話が出た時に、私も不登校カウンセリングをしていることをお伝えしました。そして、「不登校の子は、優しくて、精神性が高い子が多いんですよね」と申し上げると、その方も「本当にそうなんですよ」と強く同意されておられました。


 わが子が不登校になって、「子育てに失敗したから、不登校になったのだろうか。学校に行けないダメな子供に、育ててしまったのだろうか」と落ち込む親御さんは多いと思いますが、「学校に行けない」から「ダメな子」ではないと思うのです。他人の心が分かり、感受性が高いために、学校に行けない、行きたくないという子供は、不登校になっている子供の中には多いのです。そうした精神性の高さゆえに、不登校になっている場合、それは子育ての失敗というわけではないと思います。


 勉強ができる、スポーツができるということは大事でしょう。何かに努力し、それなりの成果を出したことは、尊いことだと思いますし、学校生活ではそうした面が評価されます。ただ、学校生活ではあまり評価されない精神性の高さも、大事なものです。精神性の高さは、他人との関わりにおいて大きな力を発揮します。誠実であること、他人の心を思いやること、正直なこと等の、精神性の高さは、他人との関わりにおいて大きな効果をもたらします。


 社会に出るまでの学生時代は、基本的に、自分が頑張れば評価されやすい段階でもあります。勉強は、自分が頑張っていい成績を出せば評価されます。そこに人間関係はあまり関わってこないです。スポーツは、集団競技の場合は人間関係が関わってくるのですが、個人競技の場合はいい成績を上げられるかどうかが重視されます。集団競技でも、ある程度、個人の技量が問われますので、同様のことが言えるでしょう。


 しかし、社会に出たら多くの場合、複数の人の間で仕事をすることになります。そして、そこでは人間関係が大切になってきますので、精神性が高いかどうかが問われてきます。先ほど挙げました、誠実さや正直さ、他人の心を思いやることなどがあれば、複数の人の間で行う仕事がよりスムーズになりますし、いい結果を残しやすくなります。人間関係には顧客との関係も含まれますので、顧客の満足度にもつながり、いわゆる「商売繁盛」にもつながるでしょう。


 不登校の子供が持っている精神性の高さは、学生時代は、学校の特殊な空間ゆえに、マイナスに働くことがあるかもしれません。それが不登校という形になることもあるのですが、社会に出たらプラスの効果を発揮することもあります。


 もし、精神性の高さのために、わが子が不登校になっているのでしたら、そして「子育てがうまくいかなかった」というふうにお考えでしたら、今は精神性の高さがマイナスになっている時ではあるけれども、将来はそれがプラスになることもあり、決して子育てがうまくいかなかったというわけではないというふうに、お考えいただきたいと思います。






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