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不登校カウンセリングブログその1184.不登校直後の、子供との接し方が、その後のコミュニケーションに影響を与えます。

更新日:2022年10月21日


 わが子が不登校になった直後、親御さんの多くが不安定な心の状態になります。「これからどうなるのだろうか」という将来への不安、「子育てがうまくいかなかったのだろうか」という自分を責める思いなどが、心の中にわきあがってしまって、親御さんの中には苦しい思いを抱えている人もいるでしょう。


 このような不登校直後、子供との接し方は難しいこともあるでしょう。不安や、「どうして学校に行けないの?」という思いが、親御さんの心の中にありますので、不登校になる以前のような接し方ができず、不安や焦りの気持ちをぶつけてしまった、ということもあるようです。


 ただ、この不登校直後の、子供との接し方が、その後のコミュニケーションに影響を与えます。親御さんができるだけ自分の心を落ち着かせて、子供と接することで、不安に思いながらも子供は安心し、親に心を開きやすくなります。


 不登校直後の子供も、親と同じように心が揺れています。「自分の将来はいったいどうなるのだろうか」という不安もありますし、「学校に行っていない自分」を責める思いを抱いていることもあります。また、心が深く傷ついていることもあります。


 そうした心の状態の子供は、あまりにも元気がなかったり、心が傷ついたりしている場合は、そっとしておいてほしい」と願うこともありますが、やはり自分の苦しい心の内を聞いてほしいという思いを持っています。不登校の子供の100%がそうではないでしょうが、苦しい時に、その気持ちを打ち明けたい、誰かに聞いてもらいたいと願うことは、子供に限ったことではありません。大人にも言えることです。


 そういう状態の時、親が子供の心に寄り添い、その言葉に耳を傾けてくれると、親への信頼感はさらに高まるでしょう。親は親で苦しいですし、親の方でも誰かに自分の苦しい心の内を聞いてほしいと願っています。そういうふうに揺れる心の状態を静め、子供の言葉をじっくり聞くのは難しいでしょう。しかし、思春期に入って親から独立したいと考えるようになっていても、反抗期のために親に反抗したくなっていても、何といっても親です。親の存在は、子供にとって命綱となります。苦しい時だからこそ、自分の心の内を聞いてほしいと親に願います。


 親の方で、その願いをかなえることで、親に対する信頼感がより高まります。それが、以降のコミュニケーションをより円滑にしてくれるのです。このことは、不登校の状況を変えていく上で、とても重要です。


 コミュニケーションが円滑だと、子供は自分の心の内をいろいろ、親に伝えてくるでしょう。そうなると、親は不登校の子供の心の状態をより詳しく知ることができます。


 不登校の子供がいる親の悩みの一つに、「子供の心が分からない」というものがあります。不登校の子供の中には、さまざまな理由で心の内をオープンにしたがらない子もいます。そういう場合、親は、子供が何を考え、どういう悩みや苦しみを抱えているか分からないのです。


 そうしたことが分からないと、子供に何を言ってあげればいいか分かりません。不登校の状況を変えていくには、子供の心の内を知って、そこにある悩みや苦しみが小さくなるような言葉をかけていく必要があります。子供の心の内が分からないと、どういう言葉をかけてあげるべきかが分からないです。


 子供とのコミュニケーションが円滑だと、子供に言葉を伝えようとする場合、より子供の心の中に伝えやすくなります。より信頼している人の言葉は、やはり自分の心の中に伝わっていくものです。逆に、信頼していない人の言葉は、その言葉が自分にとって正しい内容であっても、心の中に入れようとしないでしょう。親と子どものコミュニケーションが円滑なほど、親が子供に伝えようとする言葉を伝えやすくなり、その結果、不登校の状況を変えやすくなります。


 「不登校直後、親も心が揺れてしまう。そんな心の状態の中で、本当に心を穏やかにして子供と接することができるのか」と疑問に思われる方もおられるでしょう。心は、自分でコントロールできるものです。体を鍛えたら強くなるように、心も鍛えれば強くなります。コントロールしようとすれば、コントロールできるようになります。








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