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不登校カウンセリングブログその1187.「勉強が苦手」な不登校の子供。「勉強が苦手」ということを、強い「志」は吹っ飛ばしてしまいます。

更新日:2022年10月21日


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 こうして毎日、不登校ブログを書いていますが、子供のころは書くことが苦手でした。作文など大嫌いで、大学に入るまではどちらかというと理系科目の方が好きだったです。作文を含め、文系科目は苦手で高校時代、古典で5点を取ったこともあります。ちなみに、10点満点の5点ではなく、100点満点の5点です。大学に入ってからもしばらく、文系科目嫌いの傾向は変わらなかったです。


 しかし、大学に入っていろいろと本を読んでいくうちに、あることを実現したいという「志」が出てきました。その志は、今までの自分が進んできた道とは違う、まったくの「文系」の範疇(はんちゅう)のものでした。


 政治や経済とも深く関係する志でしたので、今まで苦手で、避けてきた文系科目である経済について、勉強することになりました。さっそく、経済学の入門書を買ってきて、読み始めました。


 読み始めたものの、冒頭からさっぱりわからなかったことを思い出します。本当に分からないのです。書いてある日本語は、哲学書のように難しい言葉ではなく、普通の言葉なのでわかるのですが、基礎知識がないために意味することがまったく分からないのです。1時間ずっと、1ページとにらめっこしていたのですが、やはり分かりませんでした。


 「ああ、頭悪いよな、自分は」と嘆きながらも、自由な時間はたくさんある大学生の強みを活かして、分からないことにこだわらず、その本を読んでいきました。


 あきらめずに読み進めていくと、最初は頭が「ざる」状態で、経済の知識を注いでも注いでも、ざるの目を通り過ぎてしまって何も残らなかったものが、読む回数を重ねていくごとに、知識が少しずつ蓄積されていったのを感じました。それまでさっぱり「イミフ」だった経済が、少しずつ理解できていったのです。大学を卒業するころには、難しい理論は分かりませんが、少なくとも基礎的な知識は頭に蓄積されていきました。


 さて、不登校の子供の中には、「勉強が苦手」という子も多いのではないでしょうか。子供自身も「苦手」と思っていて、親御さんも「この子は勉強は苦手だ」と思っているケースは、けっこう多いのでしょう。そのため、「勉強は大切だとは思うけれど、この子が勉強を修めていくのは難しい」とあきらめてしまっているのではないでしょうか。


 学習障害はこの際、話を別とします。学習障害については、また別に対応する必要があります。それ以外の「苦手」意識は、子供が何らかの「志」を持つことで吹っ飛んでしまいます。


 志、たとえば、建築家になりたいとか、天文学者になりたいとか、そういう志を持ち、その志の実現には勉強が必要だということになれば、苦手意識を乗り越えて、勉強に取り組んでいきます。本当にやりたいこと、成し遂げたいことがあり、それには一定の学力が必要だということになれば、勉強することにはっきりとした目的ができることになります。苦手であっても、進んで取り組んでいきます。


 大学時代の、文系科目に取り組む私がまさにそうでした。たぶん、高校時代までの、文系科目に意味や目的を感じていない時であれば、分からないことに出会ったら、「知らん!」とさっさとあきらめていたはずです。


 私はよく、子供たちに「志を持つことは大事だ」と話すのですが、それは志が、さまざまな困難を吹っ飛ばしてくれるからです。志を持つということは、人生を積極的に生きることでもあります。受け身になるとどうしても、ちょっとした困難に直面すると、「ああ、やめた」となりがちですが、積極的に生きる姿勢は、そうした困難を乗り越える生き方にもなります。


 「勉強が苦手だ」と、自分自身を決めつけてしまうのではなく、志があれば、そういう苦手意識は吹っ飛ばしていけることを、信じていただきたいと思います。









 

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