不登校カウンセリングブログその1220.不登校の子供の心をケアすると同時に、親御さんの心もケアする必要があります。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年8月31日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年10月21日

不登校の状況を解決するには、その状況にある子供の心をケアする必要があります。何らかのことがきっかけとなって、心の中に自己否定感や悩み、苦しみが生まれ、将来への希望を失っていて、その心の状態が続いている限り、子供はその状況から出ていこうとしないでしょう。不登校の状況を解決するには、そうした心の状態を変える必要があり、そのためには子供の心のケアが必要ということになります。
そのことは一般的に知られていますが、その親御さんの心のケアも行う必要があることは、まだそんなに知られてはいません。親御さんの心のケアも実は、子供の心のケアと同じくらい、重要なことです。
子供の心のケアは、多くの場合、子供のそばにいる親御さんが行うことになります。「不登校の相談窓口」やカウンセラーなどの、外部機関に相談する場合も、そこで受けた助言をもとに、親御さんが子供とコミュニケーションをとりますから、ほとんどのケースでは、子供の心のケアは親御さんが行います。
その際、親御さんの心の状態がとても重要になります。親御さんの心が不安定で、波立っていたら、親御さんからの子供の心のケアがうまくいかないでしょう。親御さん自身が、不登校の状況の中で悩み、苦しんでいたら、子供へのケアを、そのような心の状態の中で行うことになります。親御さん自身が苦しい状態ですので、ケアすることは難しいでしょう。それでも何とかケアしようとするでしょうが、どうしてもその中に、親御さんの悩みや苦しみの感情が混じってしまいます。
不登校を解決するためにも、子供へのケアと同時に、親御さんの心のケアを行う必要があります。その時、心にとどめておくべきことは、「わが子が不登校になった親の気持ちは、そうなった親にしか分からない」ということです。もし、知人の子供が不登校になり、その知人の心の状態を落ち着かせたいと願っている方で、「わが子は不登校にはなっていない」ということでしたら、その知人の悩みや苦しみは、完全には分からないということを踏まえた上で、その知人にコミュニケーションをとっていただきたいと思うのです。
夜、眠る時に、「明日は学校に行けるだろうか」と悩む気持ち、朝起きて、「学校に行きなさい」「行きたくない」と子供と言い争う時の大変さ、学校に「今日も学校を休みます」と連絡することのプレッシャー、普通に学校に行っている、制服を着た同年代の子供たちを見る苦しい気持ちなどは、当事者でなければ分からないです。
分からなければ、そうした親御さんに何も言ってはいけない、心のケアをしてはならないかというと、そういうことではありません。ただ、そうした気持ちを全く想像しないまま、ケアすると、それ自体が親御さんをさらに傷つける危険性があります。その点に注意して、できるだけ親御さんの気持ちに共感することが大切です。
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