不登校カウンセリングブログその1317.「こんな不登校の状況の中で、いったい自分は何をやっているんだろう」と子供が落ち込んでいる場合ーそこでしかできない経験がありますー
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年12月6日
- 読了時間: 2分

不登校の状況の中で、子供が「こんな不登校の状況の中で、いったい自分は何をやっているんだろう」と空しい思いを抱いていることがあるかもしれません。同級生たちが学校に通って勉強し、部活をし、さまざまな経験を重ねているのに、自分は家で閉じこもっている毎日。そういう空しい思いを抱くのも、仕方がないでしょう。
ただ、これは皮肉ではないのですが、不登校の状況でなければ経験できないこともあります。普通に学校に通っていては、経験できないこともあります。
不登校の状況にある子供とその家族が思っているように、不登校の状況はできるだけ短く済む方がいいとは私も思います。その状況に長くいるほど、人生の選択肢が減ってしまうことは確実です。
早く終わるべき不登校の状況ですが、そこでは自分自身を見つめたり、これからどういうふうに生きればいいかと考えたりします。世界から隔絶されて、一人の状況の中で、そのように考え続ける状態となっています。これは、普通に学校に通い、社会に出て働く道では、まずできない経験です。修道院や禅寺のようなところでないと、普通はしないでしょう。そのような場所では、誰とも話をせず孤独の状態のなかで自分を見つめる時間を持ちますが、そのように自分を見つめることで、忙しい毎日ではつかめない、自分という存在を、つかんでいけるようになっていく効果があると、経験した人から聞いたことがあります。
そんなことやって、何か意味があるのかと疑問を持たれるかもしれません。ただ、不登校の状況から脱出した人の中には、「不登校の経験があったから、自分を見つめる習慣を身につけられた。社会に出てもその習慣は続いていて、『ああ、今、自分はイライラしているから、気持ちを抑えないといけないな』というように、客観的に自分を見つめられるようになった」と語る人がいます。
不登校の状況を、肯定するということではありません。繰り返しますが、その状況はできれば短期間で済む方がいいでしょう。ただ、その状況の中にあって、まだしばらく続くのでしたら、そしてその状況にあることに空しさを感じ、ますます気持ちが落ち込んでしまうのでしたら、「この状況でしか経験できないことがある」と考えるのも、気持ちを上向かせる考え方の一つでしょう。
Comments