不登校カウンセリングブログその1350.親御さんが、不登校の状況を受け入れることによる、子供へのいい影響。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2023年1月9日
- 読了時間: 3分

自分の子供が不登校になって、その状況をすぐに受け入れられる親御さんは、そんなに多くはないと思います。社会に出るまでには、すべてとはいいませんが、たいていの場合、学校に通って勉強し、一定の学力と学歴をつけていきます。その学歴を見て、社会はその人を判断します。それが妥当かどうかはともかく、少なくとも社会の入り口では学歴による判断が重視されるのは事実です。もしかしたら、その道から外れるかもしれない、不登校の状況を、スムーズに受け入れることは、大部分の親御さんには難しいことだと思います。
しかし、不登校直後、すなわち不登校の「混乱期」と呼ばれる時期ですが、この時期において親御さんが、子供の不登校を受け入れることは、非常に重要なことです。子供に確実に、いい影響を与えます。
不登校前後の子供は、「学校に行かなければならないけれども、行きたくない」という心理状態になっています。子供も、「学校に行かなければならない」と考えています。まず、サボりたいとは考えていません。それでも、何らかのきっかけによって、出来事によって、学校に行きたくないという気持ちになっているのです。
このような状態は、多くの子供にとって、大きな劣等感を抱かせるに十分な状態です。行かなければならない学校、他の子供たちの大部分が普通に通っている学校に、自分は行きたくない、あるいは行けないということを認めるのは、「自分はダメだ」という劣等感を持つことにつながります。
そのことを避けようと、「学校には行きたいんだけれども、行けない」と表現して、何とか自尊心を守ろうとする子供もいます。そのように表現すれば、「学校に行きたくない」自分を認めることになりませんので、やや自尊心は守れますが、劣等感はやはり感じることになります。
そのような状況において、親御さんがスムーズに不登校の状況を受け入れることは、子供に、「うちの親は不登校の状況を受け入れてくれた。不登校になることは、そんなに問題ではないんだ」と感じ、劣等感が深くなるのを防いでくれます。
この段階で、劣等感が軽くなると、その後の長い「安定期」において、必要以上に落ち込まずに済みます。子供も、自分の不登校の状況を、そして不登校になった自分自身を受け入れることができますので、「自分はそんなに、ダメなんかじゃない」という思いをキープでき、前に進もうという気持ちを持ちやすくなります。それはすなわち、普通は長くなる「安定期」を短縮して、外の世界に関心を持ち始め、学校に戻ろうという「回復期」への移行を早めてくれることにつながります。
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