不登校カウンセリングブログその1373.「内気」「感受性が高い」「完璧主義」などの、子供の気質による不登校に対して、どう対応すればいいのでしょうか。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2023年2月1日
- 読了時間: 3分

学校などの環境ではなく、子供自身に原因があって不登校になることがあります。子供の気質による不登校が、その一つです。
不登校になりやすい気質としては、
・完璧主義
・内気
・高い感受性
があります。
完璧主義の子供は、何もかも完璧に物事をやろうとします。勉強、部活、人間関係、稽古事など、完璧を求めます。完璧にこなそうとしますが、すべてを完璧にやろうとすると、だんだん疲労が蓄積されます。子供ですので、自分の限界をまだ、十分に知っていません。
やがてその疲労が体力や精神力の限界をこえた時、エネルギーが切れてしまって、何もかも捨ててしまったかのようになるのです。学校に行くことも、やめてしまうのです。
内気な気質も、不登校に結びつきやすい気質です。内気なため、他人と思うように関われなかったり、他人に主張することができなかったりします。そういう自分に対して嫌になり、もう人と関わりたくないと思って、不登校になることがあります。
高い感受性という気質も同様です。他人の心が分かり、分かりすぎてしまって、他人と合わせすぎ、自分がなくなるような感覚になり、不登校になるケースや、他人のことを恐れてしまって、不登校になるケースがあります。
こうした気質のために、不登校になっている子供に対しては、どのように接してあげるべきなのでしょうか。
まず、子供の気質そのものを否定しないことが大切です。子供は、自分の気質に対して、自分自身に対して劣等感を持っています。その状態のところに、周囲の人が「あなたは内気だからダメだ」というようなことを言ってしまうと、その劣等感はますます強くなります。
これらの気質は、例えば他人に対して暴力的になるというような、すぐに変えるべき気質ではありません。完璧主義も、内気も、高い感受性も、それぞれ悪い気質ではありません。完璧主義は、与えられたことをしっかりと、できるだけ最高の形で実行するということでもあります。内気は、繊細な心ということにもなりますし、高い感受性は人の気持ちが分かる、優しい気質ということになります。
問題なのは、それが行き過ぎてしまうことです。特に思春期は、心が不安定であり、他人の目を気にしてしまい、自分に対して過信したり、逆に自信を失ったりして、これらの気質が行き過ぎてしまうことがあります。そうならないよう、アドバイスしていき、子供が自分の気質とうまく折り合っていくようにすることです。
完璧主義なら、それが行き過ぎて何もかも100%の結果を出さなければならない!と考えないように、人間には限界があること、80%、時には60%の結果でも満足するべき時があることなどをアドバイスします。
内気なら、それが暗さにならないよう、アドバイスしていきます。暗さとは、「どうせ自分はダメなんだ」というように、ネガティブな方向に考えることです。そうなってしまったら、他人から拒否されますので、内気さが暗さに結びつかないようにアドバイスします。
そういう風に、気質が行き過ぎないようアドバイスしていけば、気質そのものを否定するわけではありませんので、子供の劣等感を刺激せずにすみます。
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