不登校カウンセリングブログその1376.不登校の回復期。子供を「頑張らせすぎない」ことが重要です。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2023年2月3日
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子供が、外の世界に関心を持ち、やがて学校に戻る段階である、不登校の「回復期」。実は、この回復期において、すんなり一度で学校に戻ることは比較的珍しいです。普通は、一度、学校に戻るものの、また再び学校に行かなくなり、ということをたびたび繰り返すことになります。
不登校の状況にある子供が、その状況から脱出しようとするのは、他人と同じようになりたい、他の子供と同じように学校に通えるようになりたいと願うからです。それは、他人の目を意識した自分、すなわち「客観的自己」の拡大です。
思春期の子供が不登校になるのは、この「客観的自己」が大きくなりすぎるからです。他人の目を意識しすぎてしまって、他人からどう思われているかが非常に気になり、集団の中にいることが疲れてしまって、不登校になるのです。
つまり、不登校の状況になる心理状態と、不登校の状況から脱出しようとする心理状態は、同じなのです。
そのため、不登校の状況から脱出していく「回復期」においては、不登校になる時に直面した心理に、再び直面することになります。それは、他人の目を強く意識する、という心理です。他人の目を強く意識するのですから、「他人と同じように学校に行き、頑張らなければならない」と考えます。学校に戻ると、そのように気負い過ぎてしまうのです。
それまでは不登校の状況の中にあって、体力も弱まり、精神力も通常の状態よりも弱まっています。「他人と同じように学校に行き、頑張らなければならない」と気負いを持って、学校に通い始めても、その状況に、弱まった体力も精神力も、耐えることができません。そのために、再び学校に行けなくなる状況になることが多いのです。
そのような状況にならないようにするには、子供に、頑張らせすぎないことです。最初から、完全に学校に週5日、通い続けようとか、進学をきっかけにして学校に戻るのでしたら、難関校に進学しようとか、そのように「頑張ろう!」という子供の気持ちを、和らげることです。
不登校の状況から脱しようとして、「頑張ろう!」という気持ちになっている子供に対して、「あまり最初から頑張らなくてもいいよ」と伝えることは、子供の気持ちに冷や水をかけるような感じがして、伝えにくいと思います。ただ、子供はおそらく、気負いがあることを意識していないでしょう。そばにいる親が、冷静な視点で子供の心理状態を把握し、しっかりと復学できるよう、アドバイスする必要があります。
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