不登校カウンセリングブログその1404.目標や希望が見えにくい時代という、不登校増加の背景。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2023年3月3日
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私は、不登校の子供が増加している背景の一つに、目標や希望が見えにくい時代になっていることがあると考えています。1980年代半ばくらいまでの時代は、目標や希望が見えやすい時代でしたが、それ以降、特に経済が低迷していき、先行きが不透明になった時代においては、目標や希望が見えにくくなり、それに伴って不登校になる子供が増えていった、ということです。不登校にはさまざまな要因が関係してくるので、そのような背景だけが不登校が増加している原因だとは思いませんが、原因の大きな一つではあると思うのです。
子供が思春期にさしかかると、自分の将来のことを意識し始めます。自分はどういう道を進んでいけばいいのか、何を目指していけばいいのか、将来は何をしたいのか等を考えるようになっていきます。社会に出るための準備段階です。
その段階で子供は、自分にとってのモデルを探します。生き方のモデル、目指したい存在としてのモデルです。そのモデルが、バブル経済が崩壊し、経済が低迷している時代には、見えにくくなっているのです。どういうふうに生きていけばいいかが分からない、何を目指すべきかが分からないのであり、つまりモデルがなくなっているのです。
「末は博士か大臣か」というような時代でしたら、目指すべきモデルはシンプルでしたし、「豊かになりたい」という思いが強い、まだまだ貧しい時代でしたら、「豊かになる」ということがモデルになり得ました。
しかし、そうしたモデルを喪失してしまった時代、目標や希望が見えくくなっている時代には、自分が目指すべき道が分からず、このまま学校に行き続けてどうなるのだろうか、勉強し続けてそれが何になるのだろうかと迷い始めます。子供の中には、その迷いが深刻なものとなり、不登校になる子供がでてきます。
そうした時代背景も考えた上で、不登校が増えている背景や原因を見極めていく必要があるでしょう。
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