不登校の子供を持つ親に知っていただきたい現実―高校中退で中卒は、厳しい道―
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」

- 2020年3月20日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年10月4日
わが子が高校生で不登校になった場合、もし復学が実現できなかったら、今通っている高校を中退することになります。そのまま社会に出ることになったら、学歴は中卒です。その場合、就職はかなり限定的になります。各種のデータによりますと、中卒後、正社員になっているのは3割程度で、他の7割はパートやアルバイトになります。そして、就職できる職種は、飲食店、水商売、とび職、工場のライン作業など、限られたものになってしまいます。私の知人にも、不登校ということではありませんでしたが、中卒という学歴で就職したものの、かなり条件が悪いところしかなく、いくつかの職種を転々とした人がいます。その間、かなり苦労したようで、高校を中退したことを後悔した、と話していました。幸い、待遇の良い就職先を見つけることができ、今は満足しています。その知人の例でも言えるように、高校中退のままでは、社会ではかなり苦労します。
もちろん、中卒でも、何か具体的にやりたいことがあれば、そのままの学歴でも社会で満足できる道を歩むことは可能でしょう。ジブリの映画「耳をすませば」で出てきた、天沢聖二のようにバイオリン職人になりたい、というような具体的な希望があれば、その道のプロとしてやっていけます。
しかし、ほとんどの場合、そういう具体的な希望はないでしょう。そこで、中卒以外の学歴や進路を得られるようにすることが、子供たちへの支援となります。その場合、現実的な選択肢としては、定時制高校への進学、通信制高校への進学、高卒認定試験の三つがあります。他の全日制高校への転入という選択肢もありますが、現実としては難しいので選択肢から外します。
どの選択肢にするか、親御さんはじっくり子供と話し合ってください。高校での不登校においては、出席日数の関係から、早くその後の進路を決定しなくてはなりませんが、親と子の間で十分に話し合いがなされていないと、新しい選択肢を選んだものの、また不登校になるということが起きてしまいます。それぞれの選択肢において、それぞれのメリット・デメリットがありますので、親子でじっくり話し合って、お互いに納得いく選択肢を選ぶのが、成功するカギとなります。



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