不登校ブログその785.学校に戻るのが難しい不登校の子に伝えたい、勉強の意味。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年5月30日
- 読了時間: 3分
不登校の状況にある子の中には、やはり学校に戻るのが難しい子がいると考えた方がいいのかもしれません。不登校の親御さんの体験談や、子供自身の体験談を見たり聞いたりすると、そう考えざるをえません。
子供自身が感受性が高く、他人の存在が気になってしまって、大人数のいる教室では苦しさを感じるような場合、復学するのは難しい可能性があります。思春期にさしかかって自我が目覚めてくると、そうした子の中には、他人の目が気になって気になって仕方なく、クラスで何かなくとも、学校に行くことができなくなることがあるのです。
そうした子供の中には、ある程度の年齢になったら、そうした自分の個性と折り合いがついて、他人のことがさほど気にならなくなる子もいます。ただ、こうした子の場合、いくら周囲の人が「学校に戻ってほしい」と願っても、ある程度時間がたたないと学校に戻れないということになります。
その時間が数年となると、もしその子が小学生高学年や中学生なら、高校に入るぐらいまでは学校という場所には戻れません。高校生で、進学を考えている場合は大学に入るぐらいまでは戻れないということになります。
そうした子供の場合、どこかで、しばらくは学校に戻れないと考えて、今の状況でできることをやっていく方が、再び学校に戻った際、あるいは今まで通っていた学校に戻らないという道を歩む際、混乱が少なくていいのではないでしょうか。
今の状況でできることは、やはり勉強です。勉強してある程度の学力を備えておくと、選択肢が増えます。
そんなことは分かり切ったことだと言われる方もいらっしゃるでしょう。勉強した方がいいのは分かっているが、でも子供が勉強しないからどうしようもない、という状況にある方は多いはずです。また、そういう子供に、頭ごなしに「勉強しなさい」と言っても、勉強しないでしょう。
ですので、勉強する意味や効果をしっかり伝えてあげるべきです。人類がこうして発展してきたのは、まさに勉強のおかげであるということを、子供にきちんと伝えてあげてください。
例えば、今は電気産業が盛んになっています。電気のおかげで冷蔵・冷凍技術が発達して、私たちの食生活は豊かになりました。また電車で移動することもできるようになりましたし、スマホやゲーム、テレビなどの娯楽も盛んになりました。それは電気を発見し、それを発達させてきた人々の存在のおかげであり、そういう人々はまさに「勉強」によってそうしたことを成し遂げてきたのです。
勉強する意味を「いい成績をとっていい学校に行くこと」と小さくとらえてしまうと、物事を深く考える不登校の子供たちを納得させることはできません。歴史などを踏まえたうえで、学ぶこと、勉強がどのような影響をもたらしたかを、しっかりと伝えて、子供たちに勉強することへの意欲を持たせてあげるべきでしょう。
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