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不登校ブログその816.不登校の子供のエネルギー回復の状況と、状況ごとの子供の様子―前半―

 不登校の状況が変わるには、子供の心のエネルギーが回復してこなければなりません。そのためには、子供の心の状態に合わせてコミュニケーションをとりながら、心が変わっていくのを待つということが必要です。


 「心の状態に合わせてコミュニケーションをとる」というのは、心の中にある悩みや苦しみや疑問などに合わせて、ということです。「学校に行けない自分はダメだ」という苦しみで心がいっぱいでしたら、その苦しみが小さくなるような言葉をかけることが、コミュニケーションの中心となります。


 そのコミュニケーションにおいて大切なことは、子供の心のエネルギーの回復状況を見極めることです。エネルギーの回復状況によって、コミュニケーションの内容が変わってくるからです。


 このような経験はないでしょうか。不登校のわが子の将来が心配なので、「通信制高校とか考えてみたら」とわが子に伝えても、無視されたり、「うるさい」と反発されたりした経験です。これは、子供の心のエネルギーが十分に回復していない状況で、エネルギーがかなり回復した時に伝えるべき言葉を、伝えてしまったために起きてしまったのです。


 そういうことを防ぐためにも、子供のエネルギー回復の状況と、その状況における子供の様子について知る必要があります。


1 エネルギーがほとんど失われた状況とその様子

 不登校に至るまで、多くの子供のエネルギーは失われているはずです。学校に行けるほどのエネルギーもなくなり、とにかく家で休みたいと願っています。「休ませてほしい」「学校に行けない、行きたくない」と言い張ります。

 学校に行きたくないという思いを、不登校に至るまでに親に伝える子もいますが、伝えない子もいて、親にとっては子供のそうした気持ちがすぐには理解できません。そのため、学校に行かせようとしますが、すぐにでも休みたい子供とぶつかります。いわゆる、不登校直後の「混乱期」です。


 不登校になった後、もし子供が親と話をしようとせず、ゲームやスマホに熱中している状況でしたら、まだエネルギーはさほど回復していません。話の内容に関わらず、コミュニケションを拒否してくる場合は、エネルギーがなく、静かな環境でエネルギーの回復を図りたいと思っているので、「今はそっとしておいてほしい」という反応になるでしょう。


2 エネルギーはたまってきたものの、外に関心を持つことはできない状況

 この状況でも、ゲームやスマホに熱中していることが多いです。1と違うのは、コミュニケーションの内容によりますが、親とのコミュニケーションは可能ということです。1のように、エネルギーがほぼ0になっていたら、コミュニケーション自体を拒否しますが、ある程度たまってくると、コミュニケーションはとれるようになります。


 ただ、外に関心を持てるほどのエネルギーはたまっていませんので、意識は内向きです。つまり、学校に行けていない自分、勉強できていない自分、将来が見えない自分の状況に対して意識が向かい、「自分はダメなんだ」と落ち込んでいることが多い状況です。


 続きは、次のブログで書いていきます。







 


 


 

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