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引きこもりの有名人―宮本亜門。周囲への違和感と、開き直り―

 演出家の宮本亜門は、高校時代に不登校、そして引きこもりになっています。学校は、「普通」を求めているものの、自分は普通にはなれないと感じ、周囲との違和感が大きくなっていって、何とか自分を消そうとして悩む日々が続きました。


 周囲との違和感に耐えきれなくなり、部屋から出られなくなってしまって、引きこもりとなってしまったのです。


 出ていきたい気持ちはあるのですが、そのきっかけがつかめず、母親は自分自身を責めて泣き、父親は怒鳴り、だんだんシリアスになっていって、ますます外の出られない状況になっていった、と宮本亜門氏は述べています。

 その状況から分かることは、子供の不登校や引きこもりということに対して、周囲の人が深刻にとらえてしまうと、かえって外に出られなくなる、ということです。宮本亜門氏は「北風と太陽」の話で、北風では人の心は決して開けない、と述べています。


 やがて、母親が「もう学校に行かなくていい」と折れますが、それは少年だった宮本亜門氏には、大きな安ど感をもたらす言葉となりました。ただし、精神科に通うという交換条件がありました。

 通い始めた宮本亜門氏は、自分を受け入れてくれる医師とのコミュニケーションが楽しくなり、やがて、「自分は自分のままでいい」「周囲の人は、自分のことをあまり意識していない」と感じるようになりました。


 そして、部屋の中で10枚のレコードを繰り返し聴いた経験が、演出家になるための土台作りになりました。無駄なように見える時間も、実は将来のために必要な時間だったと、宮本亜門氏は述べています。


 やがて学校に復学できた宮本亜門氏は、あるミュージカル映画を観て感動し、それきっかけとなって演劇部で主役をやり、演劇デビューを果たします。それから、玉川大学に進学して演劇をやり、ミュージカルのダンサーのオーディションに合格して、まずダンサーの道を歩み始めることになりました。


 宮本亜門氏の不登校・引きこもりの経験は、現在その状況にあって苦しんでいる子供たちにも、とても参考になるでしょう。


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