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引きこもりの状況から、人生を立て直す方法―続けられる仕事をしながら、ずっと打ち込める仕事を探して準備する―

 引きこもりの状況から人生を立て直すということについて、考えてみたいと思います。


 一般論になりますが、「人生を立て直した」と呼べるようになるためには、やはり社会の中に居場所ができることです。そして居場所とは、働く場所となります。仕事です。この仕事については、大きく二つに分けて考えると、人生設計がやりやすくなります。一つは、引きこもりの状況から脱出直後の、リハビリ的な役割であり、とりあえず今の自分に続けられる仕事であり、もう一つが、自分が興味や関心があり、将来それで生計を立てていきたいという仕事です。仮に、前者をリハビリ的仕事、後者を志(こころざし)的仕事とここでは呼ぶことにします。


 必ずしも、二つのタイプの仕事が必要というわけではありません。引きこもっていた本人の体力や気力、年齢、やりたいことの有無などによって、リハビリ的仕事だけにするか、志的仕事も求めていくかが関わってきます。要するに、余裕や余力がある人は、リハビリ的仕事をやりながら、志的仕事を求めて生き、それらがない人は、リハビリ的仕事だけにするということです。


 例えば、かなり長い期間、引きこもっていて、体力や気力が落ちてしまっている場合、生涯、何とか一人で生きていくぐらいのお金を得るために、リハビリ的仕事を続けていったほうが、本人の負担が軽くなります。そういう場合に、無理して、「リハビリ的仕事をやりながら、志的仕事も求めていく」という人生設計にしますと、負担が重くなり、下手をすると再び引きこもりになる危険性もあります。


 仕事だけが人生ではなく、仕事だけが社会の居場所ではありません。仕事はほとほどにして、趣味の集まりなどの居場所を見つけ、それによって精神的な幸福感を得る方法もあると思います。


 ただ、もし、引きこもっていた期間がそれほど長くなく、気力も体力もさほど落ちておらず、何かやりたいことがあるのでしたら、志的仕事を求めていく方が、生きがいをより強く、感じることができるでしょう。やはり、自分がやりたいことを仕事にする方が、生きがいはより強くなるからです。


 この場合、リハビリ的仕事で生計を立て、人間関係や仕事に慣れつつ、自由な時間においては、志的仕事に必要な能力を高めていく生活スタイルになります。志的仕事が、たとえばカウンセラーであれば、カウンセラーに必要なことを勉強したり、情報を収集したりすることになるでしょう。


 そして、もし可能なら、リハビリ的仕事に慣れ、人間関係の調整能力や仕事能力が高まったと感じたら、志的仕事により近い仕事に、転職するという選択肢もあります。志的仕事の内容によりますが、そんなにすぐには、志的仕事に就けるわけではありません。数年から、長い場合は十年近くかかることもあります。その間、徐々に今している仕事を、志的仕事に近づけていって、必要な能力を高めていけば、志的仕事に就ける可能性はぐっと高まります。


 いずれにせよ、プレッシャーに感じるような生活スタイルにしないことが大切です。志的仕事に就こうと焦って、毎日孤独な生活を送るということになりますと、それに耐えることができればいいのですが、耐えられなかった場合、精神的に参ってしまって、また引きこもりに戻る危険性があります。

 

 毎日ができるだけ楽しいものにすることが、成功のカギかもしれません。



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