不登校カウンセリングブログその1116.若い時の失敗や挫折に見えることは、取り返しがつきます。不登校も、「これで終わり」ではなく、十分取り返しがつきます。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年4月27日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年10月22日

不登校の状況にある子供たち自身も、そのご家族も、多くの方が、不登校の状況は失敗や挫折だととらえているでしょう。ほかの多くの子供たちは学校に通っているのに、自分は学校に行けていない、この状況は失敗だ、挫折だと考えていて、そのために落ち込んだり、「これで終わりだ」と思ったりすることがあります。
不登校は、まだ若い10代に起きることです。10代はまだ、瑞々しい感性を持っています。そのため、不登校のような、挫折や失敗に見えることを経験すると、そのショックを大きく感じてしまいます。20代、30代であれば、いろいろな経験を重ねていて、さらに感性も鈍くなっていますので、挫折や失敗への耐性がある程度できていますが、若い10代の時は、まだ耐性が十分ではないため、ショックが大きくなってしまいがちです。
ただ、若い時の挫折や失敗は、多くの場合、取り返しがつきます。なぜなら、取り返すための時間がたくさん残されているからです。平均寿命の80歳くらいまで生きるとしたら、60年以上は時間が残されています。また、結婚もしていませんので、養ったり世話したりしなければならない家族もおらず、背負っている責任は自分一人分だけです。身軽に動くことができます。
もし、40代、50代と、後の年齢になって失敗したり挫折したりしたら、取り返すのは大変です。社会的にある程度の地位にあるはずですので、失敗や挫折の影響は自分だけにとどまらず、多くの人に影響を与えます。人生の残り時間も少なくなっています。家族など、背負っている責任も大きく、身軽に動くことができません。失敗や挫折を取り返すのは、だんだんと難しくなっていきます。
生きていて、失敗や挫折を避けることはできません。人生のどこかで、必ずぶつかってしまいます。そうでしたら、まだ、人生の早いうちでぶつかる方が、取り返すための努力する余地が大きくていいのかもしれません。
また、失敗や挫折に対しての考え方もまた、重要です。失敗や挫折を、「これで終わった」という機会としてとらえてしまうのは、分かります。失敗や挫折をして、嬉しい人など誰もいません。できれば、そういう機会は避けたいです。自分に弱点や短所があることを否が応でも認識せざるを得ません。自分が取るに足らない存在であることを、感じさせる機会でもあり、自分自身に対して懐疑的になります。不登校の状況にある子供たちはまさに、そういう思いを持っていて、苦しい気持ちになっているでしょう。
しかし、挫折や失敗の機会に直面して、「これで終わった」という考え方では、生きていてたびたび起こる、挫折や失敗の機会を乗り越えるのが難しくなりますし、せっかくの機会を今後の人生において、活かすことができなくなってしまいます。
不登校を、挫折や失敗の機会ととらえてしまいがちですが、そこには、以降の人生において成長し、成功するためのヒントや種があります。どのようなヒントや種を見出すかは、不登校の状況や子供の個性によって様々です。例えば、自分の心を見つめる習慣をつけることもあるでしょう。自分を謙虚にする考え方を身につける、ということもあります。不登校の状況は確かに苦しいですが、その状況の中にいることが、生きていく上でまったくの無駄というわけではなく、そこで何かを得ることができると思うのです。そう考えると、不登校は「これで終わり」ではなく、今後の人生のためのステップアップの機会にもなりえるでしょう。
不登校の状況にあるのは、本当につらく苦しいことだと思います。「これで終わりだ」と思ってしまう人がおられるのもわかります。しかし、まだまだ取り返す時間がたくさん残されていて、若さゆえにいろいろ動けることを理解していただいて、その状況を変えていただければと思います。
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