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不登校カウンセリングブログその1024.芽がすぐに出ない種でも、世話をし続けたら芽が出て実を結びます―努力しても成果が出ないと思っている、不登校の子やご家族へ―

更新日:2022年11月7日

 



「桃栗三年柿八年」


 この言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。この言葉には続きがあって、「柚子(ゆず)の大馬鹿十八年」とか「枇杷(びわ)は早くて十三年」が続きますが、実を結ぶまでには長い年月がかかる、つまり、何かを身につけようとすると一朝一夕にはいかないということを意味する言葉です。


 この言葉は多くの場合に当てはまると、私は考えています。簡単なことならすぐに身につくでしょう。ちょっと努力したら、実を結ぶでしょう。成果が出せるでしょう。しかし、その当人にとって、本当に大事なことは、すぐには実を結ばず、成果が出るまで長い時間がかかります。


 例えば、私は不登校カウンセリングをしていますが、それについて学び、研究し始めてから形になるまで、6、7年はかかりました。別な形で働きながら、空いた時間を不登校やカウンセリングの勉強に使っていたので、それだけ時間がかかったという面はありますが、やはり、相談してくださった方や、自分自身で納得いくものになるまでは、そう簡単にはいかないものです。


 ご相談を受けるまでは、ひたすら勉強し、研究し、どういうカウンセリングをするか、何十回も練り直しました。このホームページも、何度書き直したか分かりません。孤独な作業です。その間、何も成果は出ません。


 そのように、実をなかなか結ばない種はあります。もしかしたら、不登校の子供にとっての勉強やスポーツ、人間関係、その親御さんにとっての不登校の状況の解決が、そのような種になるのかもしれません。


 不登校の子が、不登校になる以前、一生懸命努力して、勉強したのに成績が思ったように上がらなかった、スポーツでレギュラーになれなかった、人間関係がうまくいかなかったということはあるでしょう。不登校のわが子に一生懸命、いろいろと働きかけたのにも関わらず、不登校の状況が全く変わらないということはあるでしょう。


 そのために、子供は自己否定感を強く持って不登校になり、それ以上の努力をすることを拒否したくなるでしょう。親御さんは不登校の状況を変えることを、あきらめたくなることがあると思います。


 ただ、そういう時が正念場です。そこであきらめたら、何も得られません。「自分が蒔いて、実らせたい種は、芽が出るまで時間がかかる」と覚悟して、やれる努力をし続けるしかありません。まいた種の芽が出ず、実がならず、そういう時は苦しいです。あきらめたくなるのは当然です。それでも、いつか芽が出て、実を結ぶことを信じて、あきらめずに前を見続けるしかありません。


 ありがたいことに、時間は、あきらめない人、努力をし続ける人の味方です。芽が出るまで、実を結ぶまで、どれくらいの時間が必要かは分からないですが、時間がたてば、桃や栗、柿も実を結びます。












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