UA-139114584-1
top of page

不登校ブログその915.「もう自分の将来には希望はない」「自分はダメだ」と、「グルグル思考」を自分で止められない不登校の子供たちが、自分の気持ちをコントロールするには。

 今回の話は、いじめや教師の暴言のような、不登校の理由が、外部にある場合を除きます。

 

 不登校の状況にある子供たちが、その状況になったのは多くの場合、何らかの理由があったはずです。理由がはっきりしない場合もあるにはありますが、多くの場合は理由があります。その理由となった出来事を避けるのは難しくて、学校に行くのが嫌になるのは仕方がないです。


 問題は、その後です。不登校の状況にある子は、「もう自分の将来に希望はない」「自分はダメだ」というマイナスの気持ちを自分で作り出し、それを心の中で何度も繰り返して

自分で自分を傷つけてしまっているのです。グルグルとマイナスの気持ちを繰り返している「グルグル思考」となっているのです。


 不登校の状況を変えるには、その「グルグル思考」を止めなければいけません。では、このグルグル思考をどうやって止めればいいのでしょうか。


 まず、子供に、「自分でグルグル思考を生み出している」ことを教えてあげてください。おそらく、自分で気づいていないはずです。確かに過去、不登校になることが起きてしまって不登校になった、そのように不登校の状況になるのはやむをえない、でも、その後、グルグル思考となって、不登校の状況にあり続けているのは、本人の心の作用である、ということを伝えてあげてください。


 次に、「グルグル思考」を止める具体的な方法ですが、実は、いったん生じたら止めることはできません。たびたび、ブログで書いてきましたが、ほとんど瞬間的に生じるため、生じたら止められないのです。


 ですので、グルグル思考を止めようとするのではなくーそれはできないのでー他の事を考え、集中してしまえばいいのです。そうすれば、グルグル思考が出てくる余地はありません。


 考えたり、集中したりすることは、何でもいいのです。数を数えることでも、楽しかったことを思い出すことでも、何でもいいのです。ゲームに集中するのもいいのです。


 ゲームに集中することは、ご家族にとって、「大丈夫だろうか」と心配することだと思います。ゲームばかりやって、それで不登校の状況が変わるのかと、不安になることでしょう。ただ、ゲームに集中することで、将来の不安や自己否定感を思い返さずに済むという効果があり、不登校になってからしばらくの間は、グルグル思考を出さないための有効な手段となります。


 元不登校の子がゲームに集中していたころの心境を、「ゲームに集中していたら、将来の不安や辛いことを思い出さずに済んだ」と話していることがありますが、グルグル思考を出さないために、正しい手段をとっていたと言えるでしょう。


 他のことを考え、集中することも、最初はなかなかうまくいかないかもしれません。つい、グルグル思考がわいてくることを感じると思いますが、何度も続けていくうちに、グルグル思考が出なくなっていきます。





 

最新記事

すべて表示
不登校ブログその904.自らの心をコントロールする力によって、不登校の状況を作りだしている自己否定感を消していく。

自分はダメだという自己否定感を消していくことが、不登校の状況を変えていく出発点です。不登校に至るまでの過程で、子供は、自己否定感を抱くような経験をしてきて、その自己否定感が足かせとなって不登校の状況から出られなくなっています。その状況から出ていくためには、まず自己否定感を消...

 
 
 
不登校ブログその903.人間の脳は物語を製造するようにできていて、自己否定感の強い不登校の子供は、製造した物語でさらに自己否定感を強くしています。その悪循環を止めるには。

人間の脳は物語を製造するようにできていると言われています。目や耳などの感覚で得られた情報は断片的であり、それをつなぐための物語を脳が製造してしまうのだそうです。 キャッチボールをしている時など、脳が物語を製造する性質を活用しています。投げられた瞬間のボールを見て、このあたり...

 
 
 
不登校ブログその902.不登校の子は避けにくい「第一の矢」を受けて、「第二の矢」を自分で作り出しているかもしれません。

自分を傷つける「第一の矢」を避けることは難しいです。誰かから傷つけられるような言葉を投げかけられたり、失敗や挫折をしたりした時、自分を傷つける「第一の矢」を避けて、傷つかずに済むことは困難です。 生きていると、さまざまな人と出会いますし、さまざまな環境の中で過ごします。さま...

 
 
 

Comments


bottom of page